『地方創生事業』研修会

 15日、深川市経済センターで、北空知議会議長連絡協議会による『地方創生事業』研修会が開かれ、管内1市4町の議員、職員など73名が参加し、国が進める『まち・ひと・しごと創生法』に基く、地方創生事業について、内閣府地方創生推進室参事官 北海道地方連絡室長 渡邉浩司氏を招いて講演を受けました。

 

 2060年に日本の人口を1億人程度を確保する中長期展望から、2015年から5か年の国の総合戦略が策定され、それに合わせて、地方は、『地方人口ビジョン』を立て、『地方版総合戦略』を策定して行くものですが、国は地方に対して、『情報支援、財政支援、人的支援』を切れ目なく展開する。となっています。


 特に人的支援では、

『地方創生人材支援制度』

 小規模市町村に国家公務員を首長の補佐役として派遣

『地方創生コンシェルジュ制度』

 市町村の要望に応じ、当該地域に愛着・関心を持つ、意欲ある府省庁の職員を窓口として選任

などとあり、これまで以上の支援策が示されています。


 しかし、その対策メニューは、プレミアム付き商品券、生所得者等向け灯油問い購入助成、故郷名物商品・旅行券など、過去から行われているものが多く、過去には交付税とは別枠で補正予算の交付金事業で行われたものが多くあることからすると、わざわざ普通交付税を削って、それを原資にしてやる気のある所だけに配分するというのは、自分で尻尾を食べて生き延びるような政策に思えます。


 また、地方財政措置として、『地方創生の取組みに要する経費について地方財政計画に計上し、地方交付税を含む地方の一般財源確保』と示されてはいますが、一部自治体で行われている地方創生事業費が全ての自治体で行われるという形で計上されれば底上げ、上乗せにはなりますが、あくまでも頑張っている所だけとなれば、全体としての財源確保になるわけではなく、この部分についても疑問の多いところです。


 この間、自治体からは自由度の高い一括交付金に、制度見直しと額の拡大を要望する声が多いにもかかわらず、その精神とは全く正反対のこの制度ですが、法律制定し、5年間と言う国の施策としては通常では考えられない長きに渡るものですので、自治体としては真剣に取り組まなければいけません。


 今後、市としてもビジョンを立て総合戦略をつくらなければなりませんが、議会の立場からもしっかりと関わって行きます。