26日深川市プラザホテル板倉で「農業フォーラム2015」が開かれました。
深川市農民協議会が主催し毎年この時期に開催されており、私も毎年参加させていただいています。
今年の基調講演テーマは「GPSを活用した農作業の効率化とICTの活用」で講師は、一般社団法人 北海道農業近代化技術研究センター札幌所長代理企画研究グループチーフリーダー 南部雄二氏で、広大な圃場での位置情報の提供や、耕作機械の無人化、1人での2台操作などの実例を紹介しつつ、今後の可能性について話されました。
・単にGPSと言っても、
単独測位(カーナビ等)は誤差10m程度
相対測位(2台以上の受信機)は誤差数m~数cm
DGPS(海上保安庁中波帯ピーコン)は誤差0.5m
RTK-GPS(移動局と固定局)は誤差2~3cm
と、いろいろあり、作業精度の状況に応じて必要なものを選択する必要があるが、精度を上げると金額も上がる(500万円程度)
・効果としては
一次的効果として、圃場大区画化・経営の大規模化に伴う生産性の向上
2次効果として、機械作業の効率化、科学肥料節減、肥料適正量使用
などが上げられる
・具体的な取り組みとしては、トラクター耕起や肥糧撒きで位置情報を活用し広大な圃場の中での直進性や作業漏れを防ぐ
・位置情報活用により夜中でも作業可能
・オペレーターの負担軽減と人員削減効果もある
一方、
・道路交通法上は無人でのトラクター走行は認められていない。
・コストがまだまだかなり高い
などの未解決課題も多くあり、農業従事者の減少や、一人当たりの土地規模拡大により、必要に迫られている部分もありますが、今後更なる技術開発が必要であると同時に、コストの削減、負担の転嫁が求められるということでした。
農作業の効率化が必要なことは理解しますが、その結果農村に人がいらなくなる~農村人口が更に減少する~地区全体の人口が減少する~となると、人口減少を食い止めることとはどう整合性を取っていくのかが行政的な課題になると考えます。
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