議員定数陳情審査

17日、議会運営委員会が開かれ、9月定例会最終日に付託され継続審査となっていた、陳情3件の審査を行いました。

 陳情書の内容は、

第1号が、

『深川市議会の改革と議員定数の削減を求める陳情書』

深川市議会の改革と議員定数の削減を求める会 代表者 関 良一氏

第2号が、

『深川市議会の議員定数維持を求める輪状所』

日本共産党深川市委員会 委員長 北名照美氏

第3号が

『深川市議会の議員定数の現状維持を求める陳情書』

きたそらち農業協同組合 代表理事組合長 早崎優美氏

深川市農民協議会 委員長 遠藤良明氏

で、今回の委員会開催に当たり、陳情者を参考人として出席いただき、陳情内容の説明を求め、委員から陳情者に対する質疑を行い、その後、各委員から意見の発言を行い、討論、採決が行われました。


 主な内容では、

 陳情第1号では、関氏から、平成17年の議員定数を20人から16人にしたときから9年間で人口が3千人が減少し、これは北空知管内の町が1つ無くなったに等しく、現行定数のまま次の選挙を迎える事には大きな異論を唱えざるを得ない。また、議員報酬も、市内の働く方が非正規が拡大していることを考えれば、日給制にすべきではないか。


 陳情第2号では、北名氏から、議会の役割として、行政のチェック体制、住民の立場から行政に対する提案・企画・提言があり、その機能として常任委員会での議論が重要となっており、それを担保するために現議員数は必要である。一方、市民に見える議会、市民のなかに踏み込んでくる議会に奮闘いただきたい。


 陳情第3号では、早崎氏から、農協運営の立場から言うと、人口、農家戸数が減ったから役員を減らすというのには限界があり、人口減少だけでなく、地理的、歴史的背景を踏まえなければならないのは議員も同じと考える。

 遠藤氏から、農民協としては議員はむしろ増やすべき、待遇も向上すべきと考えており、基幹産業を農業とする深川市において、まちづくりのために議員の方々には様々な活動をしていただきたい。


などの発言がありました。


 その後、委員からの質疑では、これまでの議会改革の経過や、それぞれの団体の組織・規模などについて質疑、答弁が行われました。


 各委員会らの意見としては、

・深川市の議員定数はこれまで率先して削減してきた経過があり、現状においても他議会と比べて人口比でも多くはない。

・人口は議員定数を考える際の1つの指標ではあるが、地理的要因や地域性も考慮する必要がある。

・委員会での審議を維持するためにも現状の定数を減らす状況にはない。

 などが発言され、


 その後、高橋委員、和田委員、太田副委員長からそれぞれ、陳情1号に反対、2号、3号に賛成の立場で討論が行われ、

 採決では、1号を不採択、2号、3号を採択すべきものとして決定されました。


 議員定数の削減は、国会、都道府県、市町村とありますが、小さなところほど削減が大きく行われ、国会等では未だに何も進んでいない現状があります。

 深川市議会では9年前に20人から16人と、20%もの大幅な削減を他の自治体に先んじて行った経過や、その議論の際に、選挙ごとに定数を減らしていくようなことは議会を運営する上でも良くないことから、削減後しばらくは定数を維持すべき、との意見もあったものですので、現状として定数を維持していくべきという考えで一致したものです。

 地方分権一括法施行以降、自治体が決定する事は増加の一途をたどり、過疎化や少子化により人口減少が進んでいても自治体の予算はそれほど減っていないことを考えると、議員の任務は増えることはあっても減ってはいない状況にあります。

 今後、議会の姿、議員の姿がより市民の皆さんに見える形にしていくことが求められますので、しっかりと議論を進めて行きます。