ピースとハイライト

 月刊誌『世界』に沼田町出身の寺島実郎氏が『能力のレッスン』というコーナーを連載していますが、その11月号で、5年ぶりに復活したサザンオールスターズの『ピースとハイライト』という曲に希望を見たと言われています。

以下引用・・・

 

 今日の日本の音楽状況や如何に。

 冷静にみつめると、あざとい業界人が後ろで金儲けを目論み、大人が作った「ひたすら自分の幸福だけを願望する他愛ない私小説的世界」の唄を素人芸レベルの若者に歌わせ、町内会のファンクラブの乗りで盛り上げる状況に幻滅せざるをえない。「タレント当人たちもがんばっているからいいじゃないか」という幻覚に支えられた狂騒の中、偶然この夏復活したサザンオールスターズの曲を聴いた。ドキリと心に響くものがあった。
 桑田佳祐という「私生活主義に埋没したメッセージ」を歌い
上げて戦後日本の音楽シーンを生きてきた男が、ものの見方
を深め大人としての覚悟を込めた発信をしているからである。

♪希望の苗を植えていこうよ

 地上に愛を育てようよ
 未来に平和の花咲くまでは…憂鬱(ブルー)
 絵空事かな?

 お伽噺かな?

 互いの幸せ願うことなど
 歴史を照らし合わせて

 助け合えたらいいじゃない
 硬い拳を振り上げても心開かない
 都合のいい大義名分で争いを仕掛けて
 裸の王様が牛耳る世は…狂気
 20世紀で懲りたはずでしょう?

 燻る火種が燃え上がるだけ
 色んな事情あるけどさ

 知ろうよ互いのイイところ!
(「ピースとハイライト」作詞・作曲桑田佳祐)
 私はこの正気に希望を見る。微温的な戦後民主主義ではあったが、なおしなやかな視界をとろうとする世代を育てたともいえる。我々は時代を見抜き、創造する営為に粘り強く立ち向かわねばならない。

 

引用終り・・・

 

 私もこの唄を初めて聴いたとき、歌詞があまりわからずにいたため、また、桑田さんのエロい唄で世界を皮肉ってくれるのかなあ・・と感じたのですが、2度目にそのプロモーションビデオと共に見たときは明らかに、今の為政者たちに対するメッセージを感じ共感を覚えました。

 

 この唄の最後の歌詞は

 

♪愛することを躊躇(ためら)わないで・・・

です。

 このメッセージをしっかりと受け止めませんか?

 いがみ合い、罵り合う、お互いに会話もしなくなる・・・

 今の隣人外交が正常だとは全く思えません。