陸前高田市

 13日、議会運営委員会の行政視察は陸前高田市を訪問させていただきました。

 『奇跡の一本松』で、東日本大震災の復興のシンボル、象徴としても知られている陸前高田市は、

・昭和30年1月に、8か町村が合併して3万4千人程で市制施行された、面積232㎞2

・震災前の人口は2万4千人

・日本百景『高田松原』、カキ・ホタテ・ワカメなどの養殖漁業

の水産業を基幹産業としたまち

 

 東日本大震災では

・2011年3月11日14時46分 震度6弱

・議会では・・庁舎4階で常任委員会

・大津波襲来・・被災4,465戸、市役所4階も呑まれる

・死亡1,556人、行方不明215人

・避難人員10,143人(住基人口24,246人)

・仮設住宅2,168戸

・津波に浸かった面積は約20㎞2、川は8㎞程遡上

・視聴者の壊滅、多くの正規職員(68名)、臨時嘱託職員(約50名)殉職

 

陸前高田市議会では

・3月11日、議員2人、事務局職員4人も犠牲に

・3月15日第1回定例会が自然閉会(新年度予算は審議未了廃案)

・3月28日第2回臨時会(新年度予算成立)第一中学校教室で本会議

・4月15日全員協議会で当面、各常任委員会で被災状況の調査を行う、特別委員会を設置することを確認

・4月29日議員任期延長へ(9月10日まで)

・議事録等が流されてしまい、報告書の作成が出来ないためそれができるまで議会を招集できない状況もあった

・平成22年1月に議会基本条例が施行されていて、議会報告会も前年に行われていたものを、7月末から8月に特別委員会主催の住民懇談会開催

・8月7日に議長が急逝された(末期がん)

・11月7~14日 議会報告会(市内10カ所)

・平成24年5月8~21日 議会報告会(市内10カ所)

 

当時を振り返り

・在職議員の行動把握ができなかった。連絡網の遮断

・議会の調査体制~復興対策特別委員会設置(H25,9)

・今後の課題

 ・非常時の議会活動はいかにあるべき?

 ・市地域防災計画上の位置づけは?

 ・備えとしての活動マニュアル等の整備

 などに向け、議員に対し聞き取り調査を進めている所、総括的な内容については今後HPでも公表していく

 

 など、内容の濃い話を聴かせていただきました。

 

 冒頭には、最後まで懇切丁寧な説明をしていただいた伊藤明彦議長と、公務多忙のところを駆けつけていただいた久保田崇副市長からごあいさつをいただき、その中で、深川市からの震災直後からの支援、今年度職員派遣をしていることのお礼もいただきました。

 

 私からも、被災地に直接足を運ぶことの大切さをあらためて痛感することなどのあいさつをさせていただきました。

 

 全体で400名ほどいた職員の内110名を津波で失われた悲しみはいかばかりかと言葉もありませんが、復興に向け一歩一歩進められている姿に、被災地への思いを忘れてはならないと強く感じさせせられる視察となりました。